めまいで一人で歩くことができなかった(60代男性)

●主訴:めまいがひどく歩行困難になってしまった

●つらくなった時期:R1年10月初めに特に症状が強くなる(1~2年前からめまいはある)

●問診時のお話:めまいが出始めたころから脳神経外科に通ったり何件かの病院を受診したが、どの病院でも検査で異常はなく原因がわからず悩んでいた。通院する病院が増えると薬の量も増えることからご家族は心配していた。めまいも当初は起き上がりや動き始めのみだったが、最近一人で歩くことができなくなるくらいのめまいになり当院への受診を決めた。

●既往歴:30年前に交通事故によるむちうち、高血圧

 

施術内容・経過

初診:R1年11月7日

検査をするうえでも一人で立つことができず、座位で頸椎の状態、仰向けで骨盤の状態の検査を行った。背骨に関してはとても強いねじれがあり、下肢に関しては左右差は軽度だったが筋力低下が強く見られた。また、頭頚部のうつ熱が強く、穏やかな陽気でしたがとても寒がっていた。寒がる症状はめまいや耳鳴りが強い人によく見られる。処置としては下肢の筋力低下によるふらつきが強く見られたので、下肢を中心に行い頸部の矯正に関しては軽めに行った。施術後少し、下肢の踏ん張りがきくようになっていた。一人での歩行はまだ難しく自宅で頸部の冷却、アルコールを摂取しないよう伝え終了した。

 

再診:R1年11月11日

前回に比べて明らかに顔色、表情がよくなっていた。お伝えしたご自宅での冷却、アルコールを摂取しないことを徹底していただいた。まだ、ふらつきはあるものの足に力が入る感じがあり、ご本人もとても変化を実感していただけていた。今回も施術は前回と同じように下肢をメインに行い、頸部の矯正を行った。その他に少し背骨に動きをつけるよう矯正を行い、ご自宅で同じようにケアをしていただくことを伝え終了した。

 

4回目:R1年11月21日

施術に入るといきなり少しふらつきが減ったと言って喜ばれていた。立ち上がりは日に日によくなっているとご本人、ご家族ともにおっしゃっていた。今回のような症状は状態が急変するケースもあるので引き続きご自宅でも十分にケアしていただくことを伝えた。施術に関しては全体的に調整しながら少しずつ首まわりの矯正を増やしていった。

 

10回目:R2年1月6日

今回、大きな変化として前回までタクシーでの通院だったが電車、バスを利用しての通院をされた。歩行に関して杖をつきながらにはなっていたが、確実に初診の時に比べての変化が見えてきていた。施術をしていて感じた変化としては自分の足で歩くことができるようになったこともあり、ふくらはぎの筋肉にがつきはじめていた。この筋肉は全身の循環をみていくためにもとても重要な箇所であり、血圧を下げるためにも大きく影響する。頸椎の状態も安定し始めており、服用していた薬も減ってきていた。患者さん自身の体力がついてきたこともあり自宅に帰られてからウォーキング、立ち座りの運動をすることを伝えた。

 

15回目:R2年2月10日

初診から3か月が経過し当院までの通院は杖をつきながらの歩行で来院されるようになった。院内での施術ベッドの移動の際も初診の時は柱や物につかまりながらだったが、この時は支えなく自分の足で動けるようになっていた。めまいに関してはひどくはならない状態になっていたが、今まで多くの薬を飲んでいたことから、ひどく下痢をすることがあると相談をうける。骨格と消化器系は関連が見られるため、施術後に荷重をかける体操を指導した。施術の内容としてはある箇所を重点的に行うのではなく全体のバランスを整える感覚で行った。

 

まとめ

今回は稀にみる重症例の患者さんであったが、ご自身の頑張り、通院時の付き添いを含めたご家族の支えがあったことで症状を軽減させることができた。現代的に薬の処方に頼ってしまうことが多くなっている。薬もとても効果的なこともあるので一概にすべてが悪いわけではないが、体に不調を感じた際にまず「どうして悪くなってしまったのか」を考えることが大切であると改めて感じた。患者さん自身も初めは薬を飲めば治ると思っていたが何種類飲んでも症状が全く変わらないことで困っていた。そこで、当院での施術の方針や内容にご理解をいただけたことが双方にとって良い結果となった。

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