●主訴:外反母趾により細い靴や素材の硬い靴を履くと親指が痛む
●過去の治療歴:整形外科でのインソール(最終的に手術をすすめられた)、整骨院でのマッサージ
●問診時のお話:
学生時代から親指が曲がってきていることは気がついていたが特に症状がなく普段の生活にも支障がなかったため、通院することなく過ごしていた。仕事をし始めてからパンプスを履くことが増え、足の疲れを良く感じる様になっていた。時々痛みを感じることはあったが、数日で引いていたためそのまま生活を続けていた。2年前くらいから痛みの出る頻度が短くなり、いろいろな病院に通院をはじめた。
◆施術の内容・経過
初診:R2年1月23日
お話を伺い足の状態を確認したところ、親指の変形が強く示趾にあたっていた。足全体的に発赤と熱感を認め患者さん自身も足の熱っぽさを感じるとのことだった。外反母趾の場合単純に親指が横に曲がるというより骨がねじれながら曲がって変形していくことが多い。また、足の横アーチが少なくなっておりこれも外反母趾に関係していると考え、初回では骨盤・背骨の矯正を中心に行い全体のバランスを整えた。患部に関しては特殊なローラー器具を使用し、患部の炎症の軽減を行った。その後は足関節の矯正を行いテーピング処置を行った。
再診:R2年1月28日
前回後、足の着き方が変わった実感はあったとのこと。初回後にご自宅で患部の冷却も指導しており、その効果もでて足の熱っぽさはかなり軽減していた。足のアーチや変形に関してはすぐに戻すことは難しく、日々の生活の仕方が重要になってくる。今回は前回と同じように背骨・骨盤の矯正を行い足関節の矯正後のテーピング処置を少し初回とは変えた形で行った。
5回目:R2年2月15日
患部の炎症に関しては初診の状態と比べると大きく軽減していた。少し患者さんの中に余裕が出てきたようで、仕事帰りや休日に家の周りを歩くようにしているとのことだった。初回の施術中にも簡単に歩き方についてはお伝えしていたが、今回足の着き方、出し方、腕の振り方など詳しくお伝えし連続して30分~40分の歩行をお伝えした。
10回目:R2年3月18日
歩行や冷却を行うことが習慣化されてきており、特につらい症状は出ないようになってきていた。足の矯正と背骨の矯正も並行して行っているため、全体的な骨格のバランスも整ってきていた。なにより背骨のかたさが少なくなってきており柔軟性が出てきていた。背骨に柔軟性が出てくると体の動きに余裕が出てくるため、疲れにくくなったり代謝があがったりという効果も出てくる。患部処置のためにつけていたテーピングも少しずつなくしていった。
通院から3か月:R2年4月21日
足に関しての症状はなくなっていた。背骨や骨盤などの骨格も整ってきていたため、これからはこの状態を維持していくために運動療法を取り入れていった。自宅でも簡単なケアをお伝えし、足の冷却は欠かさずに行っていただくよう指導した。
◆まとめ
初診の段階で外反母趾に至った原因、また改善に向けて何が必要かをお伝えしそこに対して患者さんがしっかりと行動に移していただけたことが良い結果になった。今回のような症状だとどうしても、足だけを見てしまうことが多いが、背骨や骨盤の状態によっての体重のかかり方や歩き方を見直しながら施術をすすめることができた。局所のみだけでなく全体的な施術を行うことで早期改善に導くことができた。
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